元AKB48の女の子が今度、小説家としてデビューするそうです。


 まぁ、いいっちゃいいんですけどね。大体、最近はめっきり小説を読むこともなくなりましたし、どういう作品が好まれているのか、興味すらありません。

 それにどうせ、あれでしょ? 描かれる世界なんて所詮、身の回りの話に尾ひれ羽ひれつけたようなもんでしょうし、おそらく心象風景もどこにでもある、誰にでも感じる、ありきたりなものばかりでしょ? 純文学系の作品なんて、いつの頃からかそんな読むに値しないようなものばかりになってしまいましたね。

 大体、吉本ばなながチヤホヤされるようになった頃くらいから、純文学は完全に読まなくなりました。昔、同級生の女の子が「これ、絶対面白いから読んでみて!」といって貸してくれたのが『TSUGUMI』で、実際に読んでみたらこれが1ミリも面白くなかった。「こんなん、ただの日記やないか……」と内心、思い、今の純文学ってこの程度かと思うと、夏目漱石や井上靖、遠藤周作あたりで育ってきた人間としては、ただただ愕然するほかなかったことを覚えています。

 しばらくして、その女の子が「どうだった?」と聞いてきたときの心苦しかったこと。でも、率直に言いましたよね、「あんなもん、ただの日記やないか、透明感のある文章じゃない、単に行間を埋める文章力がないだけや」と言ったら、何だかとても怒っちゃいまして、あぁ、感性の違いというのはやっぱりあって、それが違うと人間って分かり合えないんだなぁとそのとき、気づきましたね。実里ちゃん、今にして思うと可愛い子だったなぁ。きっと気に入ってくれると思って勧めてくれたのに、悪いことしたなぁ。

 まぁ、実里ちゃんのことは昔の話なんで、気にしなくてもいいんですけど、ともかくそういう感じで、あの時代、椎名桜子とか何だかよく分からない作家が出てきて、ちょうどバブル経済華やかりし頃ですから、ミソもクソも何でもありだったわけです。しかし、その頃から文芸作品の力が明らかに弱くなって、今や出版社が芸能人にすがるまでに落ちぶれてしまったということなんでしょう。担当編集者の方、ご苦労さまです。