イタリア人のなかには邪道と見なす人もいるようですけど、美味しいもんは美味しいんだから素直に認めればいいじゃないかということで、おそらくパスタ好きの女性なら必ず食べたことがある明太子パスタです。





 作り方は、めちゃくちゃ簡単です。たらこの腹を開いて明太子を出し、バターとオリーブオイルと適当に混ぜます。パスタが茹で上がったら、それと和えればもう盛り付けで終了です。レモン汁でアクセントを加えたり、大葉や海苔を刻んで和風のテイストを一層、出したりしてもいいですね。コショウを軽く振るのも悪くありません。

 こんなに作るのが簡単なのに、明太子パスタは非常に美味しく出来上がります。むしろ手順さえ間違えなければ、不味く作る方が難しいです。唯一、注意すべき点があるとすれば、茹で上がったパスタの水切りをしっかりするくらいでしょうか。それができれば、誰でも美味しく作ることができます。

 イタリア人は、和風パスタへの抵抗感が強いようで、ナポリタンや冷製パスタと同様、明太子パスタも好意的に評価されない傾向があります。深く物事を考えないように見えるイタリア人ですが、料理に関してはやっぱり口うるさいところがあるようです。

 しかしそれが、彼らにとってプライドなんでしょう。料理というのは、とても大事な文化のひとつですから、自分たちにとって馴染みのない食べ方をしていると、ついつい認めたくないという心理が働きます。フード・ナショナリズムというのでしょうか。日本人だってカリフォルニアロールを見たとき、「なんだこれは」と思ったでしょう。つまり、そういうことです。

 そういう意味で中国人は、あんまりそういうことを言っているのを聞いたことがないですね。とにかく何でも食材にするので、食べて美味しかったら何でもいいという具合に、ナショナリズムもヘチマもないのかもしれません。その辺の違いは、ちょっと面白いですね。