なんかね、鮨屋の久兵衛がホテルオークラと揉めて話題になっていますけど、おそらく御厄介になることはないので、正直に言って、どうでもよろしい。

 大体、グルメだなんだといって高い料金を取っている店で、美味しいものを必ず出しているかといえばそうでもない。有名なシェフの店は、そのシェフがレシピだけ作って、あとは下っ端の板前が料理しているというパターンが多いから、食べてみると案外、大したことがなかったりするんですね。

 それなのに、世間でいうところの高級店に行って、なんだかその雰囲気に飲まれてしまって、美味しくもないものを食べて「美味しい!」とかいって、スマホでバシャバシャ写真を撮ったりするのは、どこかステータス至上主義的な感じがして、個人的にはあまり好きになれません。

 もちろん、本人たちが喜んでいるんだからそれでいいじゃないかというふうにも言えますけど、心のどこかで「安いなぁ」とついつい思ってしまいます。

 ここで「安い」というのは、精神的な部分のことです。こうなんていうか、世間が作った評価や評判に左右されて、自分で物事を考えたり感じたりしない、そういう精神をどこかに売り渡したような感じのことを「安いなぁ」と思うわけです。

 久兵衛もこれを機会に「安い」連中ではなく、お高い客を相手に商売したらいいじゃないですか。それとも「安い」客じゃないと困る理由が何かあるんでしょうか。中身のないブランド力だけでやってきたわけではないのなら、ちゃんとお客はついてくるでしょう。行くことはないと思いますけど、頑張ってください。